ホーム > 未分類

未分類のアーカイブ

チャイルドラインこおりやまを退職し、ふくしまチャレンジはじめっぺに入社しました

  • 投稿者: hayato
  • 2015年6月10日 10:34 PM
  • 未分類

おばんです。

もう2ヶ月以上が経ってしまいましたが、3月末で、前職の「チャイルドラインこおりやま」を退職し、4月より、「一般社団法人ふくしまチャレンジはじめっぺ」に転職しました。

2012年にフラッと福島を旅した時に、偶然誘ってもらった「チャイルドラインこおりやま」で約3年弱、組織の立ち上げから日々のサービス現場の運営まで、ほぼすべての仕事にかかわらせていただき、これ以上ない良い経験をさせてもらいました。

専従職員が自分1人、ボランティアスタッフ約50名という環境で、多くの人々の力を借りながら、迷惑をかけながら、なんとかやってきました。

自分自身がやりたいことも十分にチャレンジさせてもらえ、それ以上にたくさんの失敗経験を積ませてもらい、今の自分にできること・できないことも、かなり明確になりました。

立ち上げから約3年という当初の予定通り、この3月末で退職し、今後はボランティアスタッフとして、引き続きチャイルドラインの運営をお手伝いさせていただきます。

そして、この4月からは、新しく設立した法人「一般社団法人ふくしまチャレンジはじめっぺ」の職員として働いています。

ふくしまチャレンジはじめっぺは、2012年にスタートした事業家育成プログラム「ふくしま復興塾」が、活動を拡大・発展して立ち上がった組織で、福島県内外の様々な企業・団体・個人を巻き込みながら、福島から社会を変える事業・プロジェクトを次々と生み出す、事業創出のプラットフォームです。

現在では、

・情報発信ポータルサイト「ふくしまチャレンジはじめっぺ」の運営
・事業家育成プログラム「ふくしま復興塾」の運営
・福島県産品のオンラインショップ「ふくしまはじめっぺ直売所」の運営
・マイクロファンド「はじめっぺふくしまファンド」の運営
・福島ファンを増やすための大小様々なイベント運営
・事業者同士のマッチング支援

などを行っています。

福島にやってから約3年、県内各地を周り何千人という方とお会いさせていただきながら、今の福島というのは、本当にチャンスに溢れた場所なのだと感じています。

福島に限らず、被災地に住む多くの人が、震災・原発事故の経験で、「死」というものをリアルに感じ、自分が本当に大事にしたいこと、人生を通して達成したいことは何なのかを考え、生き方・働き方・社会との関係を見なおしています。

その中で多くの新しい事業やプロジェクトが生まれています。

そういった内部環境に加えて、国内外から、様々なヒト・モノ・カネ・情報が集まり、福島のチャレンジを応援してくれています。

自分自身も、まったく実力も経験もない中でチャイルドラインの組織創りにチャレンジさせてもらえたのは、今のこの環境があったからに他ならないと思います。

もちろん、ポジティブな側面だけではなく、震災で職を失ったり、風評被害でものが売れなくなったことで、「新しいことにチャレンジしなければこの先どうにもならない」という事情も存在します。

喪失感・無力感を感じて、新しいことをする気力がないという方もいます。

原発事故の収束という人類規模の課題にも向き合わなければいけません。

そのような抜き差しならない状況からくる緊迫感と、だからこそやるんだ、というポジティブなエネルギーが混ざり合って、「逆境の福島だからこそ起きるイノベーション」の芽がたくさん生まれています。

ふくしまチャレンジはじめっぺは、そのような、福島から社会をより良くするチャレンジ・イノベーションの芽を増やし、育んでいく組織として設立されました。

というわけで、引き続き、福島を拠点に、私自身もさらにチャレンジしていきたいと思いますので、皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

【お願い】

ふくしまからチャレンジの芽を増やし、育んでいくため、以下の情報拡散にご協力いただけましたら幸いです。

(1)6月20日に設立記念シンポジウムやります!
(2)第3期ふくしま復興塾の塾生を募集中!
(3)ふくしまチャレンジはじめっぺの職員を募集中!

ーーーーー

(1)6月20日に設立記念シンポジウムやります!

社団法人設立にあたり、6月20日に福島市でシンポジウムを開催します。

題して「福島だからできる」です。

基調講演では、元朝日新聞社主筆の船橋洋一さんに、骨太な福島論を語っていただきます。

参考:解読「吉田調書」(newspicksでの船橋さんによる連載)
https://newspicks.com/news/853654/body/

パネルディスカッションも豪華・多彩です。

・明治維新の元勲・木戸孝允の直系6代目、地域活性事業や丸の内朝大学プロデューサー等、多彩な活動をされている元電通の木戸寛孝さん。
・キリン絆プロジェクトに様々な復興支援の取組や、氷結「和梨」「桃」の販売など、営利事業と地域振興の両立の先進事例を創られているキリン(株)CSV推進室長の野田哲也さん。
・震災で人口減少が起きた相馬地域に、若手医療人材らを次々に送り込んでいる、東大医科研の上昌広先生。
・「とくダネ!」コメンテーターやブログなどでおなじみ、元切り込み隊長、カリスマブロガー山本一郎さん。
・Uターンで、いわき駅前に復興飲食店街「夜明け市場」を創り、今は地域の人材育成にも取組む、松本丈さん。

懇親会もあります。ぜひお越しいただくか、身の回りの関心ありそうな方にお知らせください。

・facebookイベントページ「設立記念シンポジウム『福島だからできる』」
https://www.facebook.com/events/1595299280750712/

・やまもといちろうBLOG:6月20日、福島県「ふくしまチャレンジはじめっぺ」のイベントに登壇します
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2015/06/620-9420.html

ーーーーー

(2)第3期ふくしま復興塾の塾生を募集中!

私がこの組織で働くキッカケにもなった「ふくしま復興塾」が現在、3期生を募集しています。2年間やって、実際の事業も複数立ち上がり、コミュニティも盛り上がってきています。

イメージとしては、以下のような方に来て欲しいです。
・ 震災後、補助金・助成金をもらって事業をスタートさせたが、サポートが無くなると事業が縮小する。今後、持続可能な仕組みを創りたい!
・ ほぼ個人事業主レベルにとどまっている今の事業を、拡大できるようにしたい!
・ 役所の中で新規施策を提案して、現状打破したい!
・将来は地元で地域活性の仕事に携わりたいが、そのために挑戦できそうな環境である福島でプロジェクトを起こしてみたい!

説明会もやるので、ちょっとでも関心ある方はぜひお越しください。

6/14(日)14:00~16:30 @東京 ※講演会形式
6/20(土)15:00~17:30 @福島 ※設立記念シンポジウム内にて説明
6/21(日)10:00~18:00 @福島 ※1dayフィールドワーク形式

・ふくしま復興塾募集要項「福島から未来の新しいカタチをつくろう」
http://fukushima-fj.com/bosyuu

ーーーーー

(3)ふくしまチャレンジはじめっぺの職員を募集中!

このような、ふくしまチャレンジはじめっぺの取組みを、共に広げていく仲間を募集しています。

社員・パートタイム・学生インターン、何でもOK。

組織の理念に共感して、この事業に熱くなれそうな方、チャレンジ精神のある方、ご連絡ください。

立ち上げ期のベンチャー的な環境なので、非常に刺激多いです。

「何をやるか」はここまでで書いたので、「誰とやるか」も書きます。

当社の代表理事は、福島出身、福島大学出身で、東証2部上場企業「株式会社ピーエイ」のファウンダー・現代表取締役社長の加藤博敏です。

上場企業の経営者でありながら、福島から本気で社会を変えるため、この社団の事業に全力コミットしています。

同時に、部下の育成にも全力コミットしているので、伸びる気概のある方は、加藤の直下でビジネススキル・マインド共にグングン成長する環境です。

その他、理事として、SUICAの開発や、震災後の鉄道復旧の立役者となった、元JR東日本常務取締役、日本電設工業会長の井上健。

県内の被災者支援活動の中心的人物である福島大学准教授の丹波史紀。

監事として、いわき市を拠点に、大小様々な企業アドバイザーをされている木幡仁一税理士。

皆さんに、様々な指導・サポートをいただきながらやっています。

これから増える予定ですが、専従職員は現在2人います。

1人は私。

もう1人は、外資系コンサルを退職して、Uターン後、「ふくしま復興塾」の立ち上げ・運営を担ってきた佐藤達則です。実家は元酒屋。酒好きで非常に頭が良い男です。

細かい募集要件など、以下のページにあります。興味があれば、連絡ください。
まずは一度、お茶でも飲みながらお話しましょう。

・採用 ~共に福島で100万人のファンづくり、100の事業創りをする仲間を募集~
https://www.fukushima-challenge.org/saiyou.html

はてなブックマーク - チャイルドラインこおりやまを退職し、ふくしまチャレンジはじめっぺに入社しました
このエントリーをはてなブックマークに追加

ToshIの「洗脳」を読み、マインドコントロール問題の根深さと対応について考えてみた。

  • 投稿者: hayato
  • 2014年10月2日 1:33 AM
  • 未分類

X japan ToshIの著書「洗脳 地獄の12年からの生還」を読んだ。自分的にかなりの衝撃作。
この機会に、普段から関心の強いマインドコントロール問題の根深さと対応について考えてみた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【目次】
(1)信頼した人々に裏切られ、搾取と暴力を受け続けたToshIの12年。
(2)どうしたらToshIのような被害を減らせるのか。
 ー【対応1】自分自身が巻き込まれないための予防。
 ー【対応2】身の回りの人が巻き込まれた時のケア。
 ー【対応3】首謀者を減らす。
(3)最後に。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(1)信頼した人々に裏切られ、搾取と暴力を受け続けたToshIの12年。

X活動中の悩んだ時期に出会った自己啓発団体「ホームオブハート」との出会い。そこから12年に及ぶ搾取(Xヴォーカルやドサ回りの仕事で得た10億以上の売上のすべてを強制的にとられる)や、暴力(戸籍上は妻だが代表の側近である女性からの殴る蹴る、罵倒)の毎日。

その状態に悩みながらも、「自分は汚いエゴのかたまりで、浅い考えしかない。MASAYA(ホームオブハート代表)の言うことにこそ本質があるんだ」と自分に言い聞かせ、マスコミに叩かれても「ホームオブハートやMASAYAは何も悪くないんだ」と言わされ続けた12年。

ToshIを睨む妻/涙を流す妻/うつむくToshI

ToshI、MASAYA氏、ToshIの妻(MASAYAの側近)が、ワイドショーでインタビューを受けているこちらの動画。この時、ToshIはホームオブハートの活動に対して疑念を持ってはいたが、MASAYA・妻の両氏から「余計なことはしゃべるなよ」とプレッシャーを受け、操り人形になっていた。

2:58からの3秒間、妻からToshIへの非常に鋭い目つきが怖い。ToshIも表情が固い。また、この動画だけを見ると、MASAYAは純粋な良い人で、粗探しをしようとするレポーターが悪い人という見方もできる。3:15くらいからカメラを向けられた妻の表情も明るく、純粋で良い心を持った美人にも見える。2:58との表情の違いは非常に大きい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(2)どうしたらToshIのような被害を減らせるのか。

ToshIはロックの大スターだが、「洗脳」に書かれているストーリーは非常にリアルで、対岸の火事ではなく、いつ自分の身のまわりで起きてもおかしくない話と思う。 というか、これに近いマインドコントロールはけっこう起きているので、良く悩む。

ToshIのように真面目な人が、仕事や人間関係のトラブルで自分や他人を信じられない時、優しくしてくれる美人(後の妻だが実は団体幹部)に出逢い「ありのままのあなたで良いんだよ」と微笑みながら受け容れられたら、ついつい惹かれてしまうのは仕方ないこと。

これからの低成長時代、let it goが繰り返し流され、物質的なものでない価値を求める人が増えるであろう日本では、ますますこういった事件は増えるだろう。

自分のかかわるチャイルドラインや、大事な人を亡くした方の気持ちによりそう活動でも、今の自分に自信が持てない人、不安な人に「そのままの自分で良いんだ」と感じてもらえるような働きかけをするが、そこで終わらせれば良いものを、生まれた信頼関係を利用して相手を都合良く操作する輩には強い嫌悪感や怒りを覚える。

どうしたらこのような被害は減らせるのか。

【対応1】自分自身が巻き込まれないための予防。
【対応2】身の回りの人が巻き込まれた時のケア。
【対応3】首謀者を減らす。

の3つの段階で考えてみたいと思う。

ー【対応1】自分自身が巻き込まれないための予防。

自分が巻き込まれないためには、マインドコントロールの仕組みそのものや自分の心のクセを知っておくということが大事だとよく言われる。

naverまとめ:他人ごとではない【洗脳】されやすい人の特徴、されない方法

自分の性格を変えるのはなかなか難しいが、知っておくだけで「あれ、もしかしたらこれって・・・」という予防線を張ることはできる。

とはいえ「こんなに自分に親切にしてくれる人を疑うなんて良くない。まずは信じることから始めよう」という風に考えてしまう人も多いだろう。特に自分に自信がない時には。

人を信じることは良いことだ。だが、問題なのは、「もう信じられる人は、この人やこの団体しかいない」という依存関係になってしまうこと。だからこそ、普段から身の回りに本音で話し合える仲間を創っておくことが何よりの予防策になると思う。

家と職場(学校)との往復の生活で、職場での人間関係が悪くなると、「唯一、本音で話せる人」としてふっと現れた詐欺師に捕まる可能性が高くなる。

仕事等で悩んだ時にはつい自己啓発セミナーに行きたくなるかもしれないが、趣味の時間を増やすなどして、対等に話せる友人がいる環境を保つことが重要ではないか。(しかし、詐欺師は趣味仲間として懐に入ってくることもあるので要注意)

ー【対応2】身の回りの人が巻き込まれた時のケア。

周囲の友人で、自分から見て「マインドコントロールされているのでは?」と感じる人が何人かいる。普段、あまり考えないが、今回、ToshIの本を読んで、改めてどのように接するのが良いか考えてみた。

ToshIのエピソードからは、被害者がマインドコントロールから目覚めて社会復帰するのに必須なものとして、

・本人の中で加害者に対して疑問が芽生えていること
・身の周りの人の継続的かつ深い愛情
・復帰後に活動できる環境(収入源や住むところ等)

の3つがあると思った。

1つ目の「本人の中で加害者に対して疑問が芽生えていること」が最も重要で、本人が加害者に心酔しているタイミングでは、周りが何をしてもほとんど効果はない。DV彼氏にぞっこんの女性に周りが「そんな男と別れなよ」と言っても、なかなか聞かないように。どっぷりはまる前に初期対応をするのも大事だが、いきなり相手を否定しても良くないし、団体の方では外部からの説得者がどのように洗脳を解いてくるかを分かった上で洗脳をしているので、説得するには、接触回数を増やしてタイミングを図ることが求められる。

だからこそ、2つ目の「身の周りの人の継続的かつ深い愛情」が必要だ。継続的に、「私はあなたの味方だ」という姿勢を伝え、相手が心を開いたタイミングで、しっかり受け容れてあげる。頭ごなしに否定してはいけない。要は、「あの団体よりもあなたの方が信用できる」という関係になれば良い。

だが、3つ目の「復帰後に生活できる環境(収入源や住むところ等)」の問題もある。洗脳された人は、考え方を変えられるだけでなく、団体の経済活動に巻き込まれ、その団体を離れた時に生活ができない環境に次第に追い込まれていることも多い。家族ならまだしも、友人としてそこまでの手当をするというのはなかなか難しいだろうが、少なくとも本人と一緒に真剣に考えることや、一時的な寝床を提供するということくらいはできるだろう。何もしないよりは良い。

・・・とまぁ、断定的に書いてしまいましたが、自分がこのようにして誰かを洗脳から解いたことがあるわけではなく、むしろ困っているので、どのようなことが大事なのか色々な人から意見も聴いてみたいです。

ー【対応3】首謀者を減らす。

被害者へのケアもとても重要だが、根本的にはマインドコントロールする側の首謀者が変わらないとこのような事件は無くならないから、どうしたものだろうか。

上に書いたように、彼らに対しては嫌悪感や怒りを覚えるが、そもそも「マインドコントロールをする側の気持ちや、それをするに至るストーリーはどうなっているのか?」というのが、今とても気になる。

あくまで自分の実感だが、どんなに第三者からはおかしいと感じることでも、マインドコントロールする側は、「本当にこれは相手や世の中のためになるんだ」と思い込んでやっていて、そのための理論武装もバッチリ固めており、言うことの中に適度に本質的なことも含まれていたりするから、いくら周りが「詐欺だ」「犯罪者だ」と訴えかけても、本人が変わることはなかなかないだろう。親から子への虐待なんかもそういうケースが多いと思う。

ホームオブハートの代表MASAYA氏は、史上最年少(当時)で東証一部上場企業の役員になったカリスマ。一部マスコミなどは、彼のことを「金目当ての詐欺師」というが、彼ほどの人物なら、訴訟リスクのある怪しい自己啓発事業でなくても金を稼ぐことはできたのではと思う。

そうすると、やはり金とは関係ないところに、彼なりのストーリーと理由があって、やっていることなのだろうし、結果的に被害者が多数生まれていることも、彼の中では正当化されていると思う。

怪しい団体に騙された人が目が覚めたという話はこうやって本になったりするが、騙した側が反省して書いた本というのは聞いたことがない。

騙す側も彼らの正義のためにやっていて、かつ力を持っていれば、話し合いや交渉ではなかなか決着がつかず、裁判で法的に制裁するとか、究極的には暴力などのちからわざでの解決に発展してしまう。

理想論かもしれないが、ちからわざではない方法で、加害者も納得する形で、無くす方法はないだろうか。

正直、まったく思いつかないが、そういう先行研究はないだろうか? 

(ややずれるかもしれないが、そういう意味では与沢翼さんの存在は事例として貴重だと思う)

上に書いたように、ホームオブハートのようなやり方に、自分としては強い嫌悪感や怒りを感じるし、被害者の予防・ケアはもっと充実するべきと思うが、加害者に対しては、怒りを持って正義の立場から悪を叩くのではなく、正義と正義のぶつかり合いと捉えて何ができるかも考えたい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(3)最後に。

ここまで文章を書きながら色々な立場の視点を想像してみたら、そもそも、完全な自由意志というものはないのだと思い至った。自分も常に周囲の環境に影響を受けながら生活していて、その中で「自分の意思で判断している」と思い込んでいるだけ。ある意味、誰もが大小様々なマインドコントロールの中で生きている。私も思い込みが強い方なので、その点を自覚して、もっと柔軟になりたい。

原発安全神話なんてのも、ある種のマインドコントロールだ。それに対して私も含め、多くの人が無自覚だった。(ただ、ここでもやはり原発推進者を悪とするのではなく、正義と正義の衝突が起こっていると考えたいが)

震災があって世の中の流れが変わったように、時代と共に価値観も変わる。1つの考えに固執せずに柔軟になること、それができる社会の仕組みを創ることが、これからますます重要になるし、そういう仕事をしていきたい。「チャイルドライン」でやっていることも、「ふくしま人図鑑」でやっていることも、どれもそこに繋がっている。

最後に、12年の長きに渡る苦しみを、これ以上の被害を出さないためにと、誠実に文章に綴ってくれたToshIさんに感謝し、今後のさらなる活躍を祈ります。

Liveは東京ドーム3day15万枚が1秒でソールドアウトするほどの相変わらずの人気みたいですが、Liveも行きたいです。

洗脳 地獄の12年からの生還 / Toshl

はてなブックマーク - ToshIの「洗脳」を読み、マインドコントロール問題の根深さと対応について考えてみた。
このエントリーをはてなブックマークに追加

3.11の前に書いておきたい「命日反応」のこと。「受け入れる」ことと「寄りそう」こと。

  • 投稿者: hayato
  • 2014年3月9日 7:40 PM
  • 未分類

あと1日とちょっとで、東日本大震災からちょうど3年を迎えます。

それぞれの人が、それぞれの気持ちでこの日を迎えると思いますが、役に立つ人がいるかもしれないと思ったので、「命日反応」について書いておきます。

「命日反応」というのは、大切な人を亡くした命日が近づくにつれ、不安な念や後悔の念が湧いてきて、気持ちが落ち着かなくなるという、身体の自然な反応です。

2014年1月10日時点での、東日本大震災で亡くなった人の数は、15,884人(他、行方不明者が2,640人)。3月11日には、かかわりのあった人すべてが、同時に命日を迎えます。

■大切な人を亡くした方へ

命日が近づくにつれ、普段よりたくさんの、故人への気持ちが湧き出るかもしれません。

「なんであの時、そばにいてあげられなかっただろう」
「なんでケンカしたまま、謝らずにお別れしちゃったのだろう」
「どうして、私を置いていってしまったの?」
「3年間、私はこんなに一人で苦しんできたのに、周りの人にはこの苦しみは分からない」

様々な、悲しみ、怒り、後悔の念が湧いてくるかもしれません。

また、そんな感情を持つ自分に対しても、さらに別の感情が湧いてくるかもしれません。

「もう3年も経ったのに、まだあの時のことを引きずっているんだな・・・ 一生、こんな気持ちで暮らしていくのか・・・」

という風に。

命日にこのような感情を引き起こされることは、大切な人を失った方なら誰しも起こり得ることで、決して異常な反応ではありません。また、一定の月日が経ったら無くなるというものでもなく、1〜2年で反応が無くなる方もいれば、数十年続く方もいます。

それは個人差なので、命日反応がずっと続く方が「弱い人」や「悲しみの大きな人」で、無くなる方が「強い人」や「悲しみの小さな人」というわけではありません。

(大切な「人」ということで書きましたが、「ペット」や「家畜」、「住んでいた家」「仕事」等を失った喪失感に対しても、同じことが言えます。個人差であり、本人と無くしたものとの関係次第なので、「ペットを亡くしたくらいでこんなに悲しむなんて・・・」と思わなくても大丈夫です)

もうすぐ震災から3年を迎えるにあたり、いつもとは違う自分になってしまった時、動揺してしまった時は、そうなってしまう自分を認め、許し、受け入れてみても良いかもしれません。

悲しんだり、怒ったりして良いんです。泣きたいなら泣いて良いんです。だってそれは、自然に湧いてくる感情なのだから。自分にとって、それだけ大切なものを失ったのだから。

もし、仕事中や運転中に、ふと強い感情が襲ってきたら、少し休んで、ふぅっとため息をついたり、深呼吸をしたり、(環境が許せば)叫んだりしても良いかもしれません。

「こうすれば良い」という決まった答えがあるわけではないので、自分に向いたやり方があれば良いと思います。

誰かと一緒にいた方が安心という人もいれば、一人になりたい人もいるでしょう。

ただ、不安な気持ちの時に、そばに誰かがいてくれるのは安心材料になりやすいので、信頼できる人と一緒に過ごすことを、選択肢として考えておくのは良いかもしれません。

湧き出てきた気持ちを、誰かに話したり、文章にしたりして、「言葉」に変えるのも、もしかしたら有効かもしれません。

■大切な人を失った人を支えたい方へ

自分自身が、大切なものを亡くしたわけではないけれど、身近にそのような人がいて、支えになりたいと思った時。いったい何ができるのか。

それは、「寄りそう」ことだと思います。

命日を迎え、悲しみや怒り、不安な気持ちを感じている人がいたら、ただそばにいる、一緒にご飯を食べる、話を聴く。それだけで安心できることもあります。

命日反応が出ている方が、その時の気持ちを素直に表に出すとは限らないので、なかなか気が付きにくい、対応がしにくいかもしれません。でも、そういう時に、こちらからあれこれ詮索する必要はなく、自然に過ごしている中で異変を感じたら「大丈夫?」「何かあったの?」と、少し声をかけるくらいの気構えで良いと思います。

逆に気をつけたいのは、
「もう3年も経ったんだし、そろそろ前を向いていこうよ!」とか、
「いつまでも引きずっても、●●ちゃんは喜ばないよ」とか、
「元気だそうぜ!」とか、
励ましたりすることです。多くの場合は、余計なおせっかいになるので控えましょう。
(もちろん、前向きにがんばりたいという人がいたら「私も一緒にがんばるよ!」「応援するよ!」なんてのはOKでしょう)

基本的には、悲しみたい人には悲しませて、怒りたい人には怒らせてあげる、そっとして欲しい人はそっとしておくのが、親切な関わり方と思います。

ちなみに、ここでイメージしている「そっとしておく」のは「放っておく」のとは違って、「必要ないなら近づかないけど、必要ならそばにいるよ」という暖かい感じです。

あとは、津波の映像等を見たりするのも、自分個人で見る分には自由ですが、周りの環境も考えて、辛さを感じる人がいないかどうか等も、考慮したいところです。

■あとがき

震災から3年を迎えるにあたり改めて、自分が葬儀の仕事を辞めて、東北にかかわりたいと思った原点を思い返してみました。それは、喪失感を抱えた人に寄りそいたいという気持ちでした。

復興を目指してビジョンを描き、客観的な事実・データを検証しながら、次のアクションを起こすことは絶対に必要だし、自分もやっていきますが、前向きな気持ちだけではなく、1人1人の気持ちに寄りそう、立ち止まってみる。そんなことも大切にしたいと思います。

==========
この記事の下書きにもなっている、私自身の命日反応(母の死後3年目)の話はこちらです。
「新春に思うこと」
http://ogasawarahayato.com/2011/01/04/shinshun

つくば国際大学医療保健学部教授である高橋聡美先生のブログも参考にさせていただきました。
「命日反応」
http://blog.canpan.info/satomilab/archive/250

はてなブックマーク - 3.11の前に書いておきたい「命日反応」のこと。「受け入れる」ことと「寄りそう」こと。
このエントリーをはてなブックマークに追加

「本当の自分というのは、つねに分人の総体にすぎない」 分人主義とスプートニクの恋人

  • 投稿者: hayato
  • 2014年1月16日 12:13 AM
  • 未分類

自殺対策支援センターライフリンクの清水さんが『分人主義』という考え方を強く推しています。

発案者は、芥川賞作家の平野啓一郎さんで、NHKのサイトに書いてある概要は以下の通りです。

“分人主義”という言葉は、芥川賞作家の平野啓一郎さんが提起している考え方です。
たった一つの「本当の自分」がいるはずという“個人主義”の考え方にとらわれるのではなく、いろいろな自分(分人)が自分の中にいるという考え方をすることで、生きづらい自分を完全否定しなくなるのでは、というとらえ方です。

この本により詳しく書いてあるようです。

村上春樹が『スプートニクの恋人』の中で、以下のような言葉を書いています。

「理解というものは、つねに誤解の総体にすぎない」

高校生の時にこの言葉と出会い、「うん・・・ そうだ。そうだよな」と思ってから、自分の中でずっとしっくり来ている言葉です。

分人主義について読んでいると、その村上春樹の言葉に近いニュアンスを感じます。

そこで、「理解=本当の自分」「誤解=分人」という風に、この言葉を捉え直してみたらどうだろうかと、ふと考えました。

やや強引かもしれませんが・・・

「本当の自分というのは、つねに分人の総体にすぎない」

「理解されたい」と思っている時、それが実は「本当の自分を知って欲しい」という願望だとしたら、そのことが実現するのは非常に困難だけど、相手から見えている自分が「あくまでも一人の分人」だとして、「誤解」を受け入れられたら、なんだかとっても楽な気がします。

「本当の自分」という存在があるものとして、自己実現や他者からの理解を得ることをゴールにしてしまうと、「本当の自分」との比較で色んなものを考えてしまう。でも、「分人の総体」として自分を捉え直したら、それぞれの分人に対しては、自己実現や正しい理解というのができやすくなるんじゃないでしょうか。

facebookでは頻繁に交流しているけど、リアルであまり話したことない人と、実際に会って色々と話してみると「ネット上とけっこう印象が違いますねー」って言われること、しばしばあります。そう言われるとなんだか、「WEB上のキャラとリアルのキャラって違うのかな?」という気がして、何となく居心地が悪い。

久々に地元の友達や親戚に会うと、昔の関係や印象のままでお互いに話をするから、「それは昔の自分で、今の自分はそうではないのに」とか、逆に「昔の方がもっと自分らしかったなー」と、違和感(=「本当の自分」とのずれ)を感じることもある。

でも、「そういう風に色んな見え方がある自分が自分だよなー」と思って、それぞれの「分人」をきちんと認識できると、それはそれで幅が広がって楽しいかも。

(分人の例)

はてなブックマーク - 「本当の自分というのは、つねに分人の総体にすぎない」 分人主義とスプートニクの恋人
このエントリーをはてなブックマークに追加

今年もよろしくお願いします。

  • 投稿者: hayato
  • 2014年1月1日 1:09 AM
  • 未分類

あけましておめでとうございます。

1年10ヶ月ほどの間、まったく更新していなかったこのブログですが、久々に更新。

2012年3月に会社を退職し、その後、本当に偶然の重なりで福島県に越してきましたが、
福島に来てからこの2年弱、本当に良い出逢いに恵まれ、充実した時間を過ごせています。

引っ越しの経緯や現在の活動内容は、こちらのサイトをご参照ください。

朝日新聞degital就活エトセトラ:福島へIターン 子どもの話を聴ける大人を増やしたい

福島に来てから、メディアで自分が見知っていたものとは違う、福島の姿を知り、
もっと県外の人に発信をしたいと思い「ふくしま人図鑑」というインタビューサイトを立ち上げましたが、
更新ペースが思うように上がらなかったのが去年の反省です。

今年は、ふくしま人図鑑の内容を充実させると共に、
個人的に見聞きした情報や自分が感じたことの発信を積極的に行っていきたいと思い、
ブログを復活させました。

皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

はてなブックマーク - 今年もよろしくお願いします。
このエントリーをはてなブックマークに追加

ホーム > 未分類

ページの上部に戻る