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『国分寺大人倶楽部』のワークショップ&オーディションに参加してきました

先日、国分寺大人倶楽部さん主催の
「オーディション&ワークショップ」に参加してきました。

【国分寺大人倶楽部】(公式HPより)
2007年、日本最大級の英語劇団体「ひとつだ」を母体に、河西裕介が旗揚げ。
口語体のリアルな会話劇をベースにしつつも、ストーリー性を重視し、
「日常会話の延長でどこまで非日常を描けるか」という、リアリズムの限界に挑戦している。
テーマは「愛、青春、死」。

「国分寺大人倶楽部」は、脚本・演出をしている河西くんが知り合いで、
最初は友達として興味本位で観に行っていた劇団なのですが、
何回か通ううちにすっかりファンになって、
今では自分で頻繁にHPをチェックして、
講演情報などチェックするようになりました。

国分寺大人倶楽部は、とても丁寧に、人の心の内にある「愛」を描いています。

ただ、劇の登場人物が抱いている「愛し・愛されたい」という欲求は、
観ている側にはビンビンとリアルに伝わってくるのですが、
それが舞台上で最終的に満たされるということは少なく、
失ったり、裏切られたり、誰かに邪魔されたり、
殺されちゃったり、殺しちゃったりすることが多いです。

ほとんどの人が不器用で、うまく自分の気持ちを相手に伝えられないし、
伝えられた気持ちを受け取るのも下手。

「愛」だけではなく、「憎しみ」・「嫉妬」・「落胆」・「渇望」・「諦め」など、
登場人物の抱く、重い感情もリアルに刺さってきます。胸が痛くなります。

でも、ちょっと観る側が休めるように、適度な笑いも用意してくれます。

色んな感情を見せてくれるサジ加減が絶妙です。

現実生活においても、愛に満ちた状態っていうのはなかなか
永続的に続かなくて、一瞬は「愛してる・愛されてる」と感じても、
次の瞬間にはそれが不満や憎しみに変わっちゃったり、
それをごまかそうとして、無理やり笑うようにしたり、
常に気持ちは変化しますよね。

劇だから、少し設定や表現がおおげさな部分はあるけど、
描かれている感情の揺れ動きは、
現実を切り取ったようにすごくリアルなんです。

見終わった後には、後味の悪さが残ることもあって、
「あの子をあの状態で終わらせるのはかわいそうだなー」とか
「もっとハッピーな結末を用意してあげても良かったんじゃない?」とか、
「その感情を、そのやり方で処理をするのは違うんじゃないか?」などなど、
登場人物に感情移入しているので、モヤモヤを感じることも多いのですが、

そんなこんなも呑み込んで

「まぁ色々あるけど、やっぱり人を好きになるのって素敵なことだな」
「あの子のこと、もっと大事にしよ」
「やっぱり、人間ってオモシロー!!」」

というような気分で、明日からまた人としっかり関わっていこうと思えるような、そんな劇。

ヘタすると、「あー、人間って汚くて嫌だわ。嫌なもん見たわ」と感じさせてしまうような
危険さも持ち合わせながら、あえてそのスレスレのところで勝負するのが、
この劇団の面白いところだし、さらに言えば、その人間の黒い部分も、
愛に対する欲求も、人間を最終的に肯定する(したい)気持ちも、
元は脚本を描いている河西裕介という男の中に全て入っていたものだろうから、
そんな自分を裸にして全部出して、
エンターテイメントという形に昇華して表現していることを、尊敬してます。

劇をたまたま見にきていた舞台プロデューサーが作品に感動し、
秋にはV6の三宅健さん主演、河西裕介脚本で、大きな舞台で新作が演じられるそうです。
しかも、東京と大阪で。

ラブリーベイベー
【東京グローブ座】2011/10/28(金)〜11/13
【シアター・ドラマシティ】2011/11/17(木)〜11/20

今までずっと50人くらいの小さな演劇場で伝えていた表現が、
何百人という大きなホールで果たしてちゃんと伝わるのか、
という心配もありつつ、大きな舞台で
公開されると知ってすごく興奮しました。

ぜひ、多くの人に観て欲しいと思います。

ほとんど劇団の紹介になっちゃいましたが、一応、タイトルにあったワークショップの話も。

そんな国分寺大人倶楽部主宰の
「ワークショップ&オーディション」に先日、参加してきました。

自分は、出演希望というわけではないので、オーディション枠ではなく、
あくまで一般人として、どうやって劇が創られるのか知るための体験参加でしたが、
演劇経験がオーディションに来た方と一緒に楽しめましたし、
ワークショップの主旨としてHPに書いてあった

「いっしょに『演劇って楽しいね』というのを確認しあう場になると思います。」

をまさに感じられた場でした。

演劇や国分寺大人倶楽部に興味ある方は、ぜひそちらもお勧めです。

国分寺大人倶楽部 今後の予定

※現状は全て締切られたそうですが、追加開催を予定しているそうです

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